アメリカ移住後、初の確定申告を日米両方でやって驚いたこと4つ

国際結婚

私は日本にいたとき、フリーランスとして、また会社勤めプラス複業として、自分で白色確定申告の経験ありですが、移住した時の申告の仕方はまったくわからず、かなり苦労しました。

実はまだ、アメリカの確定申告は終わっていないのですが、記憶が新しいうちに、体験を記録しておこうと思います。

結婚を機に渡米した人は、婚約者ビザ(K-1ビザ)での渡米が多いと思いますが、私の場合は、日本で11年働いていた会社が、幸い結婚と同時に米国への転勤を許可してくれて、社内転勤ビザ(L-1ビザ)で入国することになりました。

その転勤サポートパッケージに含まれているということで、移住初年度のみ、会社からサポートがでて、会計事務所に確定申告書類作成、提出をしてもらうことになり、大変助かりました。

調べ始めてわかったのですが、本当に複雑なのです。自分だけでダンナさんに相談しながらやってたら、確実にパニック&夫婦喧嘩になりそうな感じで間違い申告の可能性も大です。

アメリカ居住者になったら、日本の銀行残高も詳細に報告しなければならない!

アメリカ確定申告の手続きを始めて一番の驚きがこれでした。

手続きを始めるまでまったく知らなかったのですが、アメリカの居住者となって、もし国外に1万ドル(約百万円)以上の資産(銀行口座、証券口座、確定拠出年金、不動産等)があれば、まずFinCEN (Financial Crimes Enforcement Network) というところに口座名残高、その年に増えた利子、配当まで細かく報告しなければならないというものです。FBAR (Report
of Foreign Bank and Financial Accounts)というreportでWebで提出できます。

また確定申告のやり方にもよりますが、50,000~100,000ドル(約500万とか1000万)以上の資産があれば、確定申告にもその情報を添付しなければなりません。

日本にも同じような制度があるのですが、資産5000万円以上の人が対象ですので、アメリカの方がだいぶ厳しいです。

しかも、報告を怠った場合、故意でなかったとしてもかなりのペナルティが課せられるようです。(ひどい場合は、隠し口座(?)の残高以上のペナルティ!?って怖すぎですが)。。。1年目、確定申告のサポートがついててほんとによかった。。。自分でやってたら気づかなかった可能性大です。。。

結婚前の貯金などは、ダンナさんに詳細伝えてないのに、バレそうでやだなとか、なんとか報告せずにやり過ごせないかな、などと一瞬思いましたが、後で修正した場合のペナルティが怖すぎて、結局めちゃ少額口座も全部正直に報告しました。

アメリカの確定申告は夫婦のジョイントファイリングが可能

さて、日本では夫婦の両方の所得が38万円以上(給与所得なら103万以上)なら問答無用で、別々に確定申告しなければなりませんが、アメリカは所得に関係なくジョイントファイリング(夫婦で1通の確定申告)することができ、多くの場合、ジョイントファイリングの方が税額が低くなると言われています。  

ジョイントファイリングの場合、二人分足して2で割った所得の税率になるイメージなので、夫婦に所得差がある場合は平均されて累進課税の低い税率のところに落ち着く可能性があります。ただ、夫婦がだいたい同じ所得だとこの恩恵は得られなさそうです。各種控除も二人分で2倍になりますので、控除できるものが多い人には有利に働きそうです。

私も本当は、ジョイントファイリングにした方がよかったのかもしれませんが、ダンナさんがいつも自分でファイルしてるし、知らない会計事務所に頼みたくないと言ったのと、私の方も前述の国外財産バレまだしたくない(笑)とか、色々頭をよぎって、今年は夫婦別申告にすることにしました。(後々修正申告もしようと思えば可能なようです。)

会計事務所に丸ごとお願いする場合は、ジョイントとセパレートの両方の方法で作ってみて、税額が低くなった法で申告してくれるようです。

日本もアメリカも確定申告は全世界所得を申告しなければならないが、移住1年目だけは、それぞれの国で別々に申告も可能

日本もアメリカも居住者と判定されれば、確定申告の義務が生じ、その場合全世界所得を申告しなければならないそうなのです。例えば、日本で400万、アメリカで400万稼いだとすると、合計800万となり、どちらの国も累進課税ですから、400万でそれぞれ税率を計算してそれぞれの国に納めると、800万円で計算する税率より安くなりますが、そんな甘いことを許さないのが、税金の制度、ここは全世界の所得800万で税率が計算され、ただ、二重払いにはならないように、外国で支払った税額分は控除されます。

ただ、移住1年目だけは、アメリカだけの所得で計算してアメリカに申告するオプションもあるので、これも両方で申告書を作ってみて、得になる方で実際申告するという流れのようです。会計事務所から申告書が届いたらまた、解説します。

アメリカの確定申告は期限を伸ばすことができる

アメリカの確定申告は、日本のちょうど1ヶ月後、4月15日が締め切りになりますが、Extension Formというものを提出して、最終的に支払わなければならない税額より少し多めに払っておけば、10月まで期限を伸ばすことができます。

会社が契約している大手会計事務所から、期限の数日前に突然何の説明もなく、めちゃめちゃラフな計算式の紙1枚で何千ドル納付しといてねと、このFormが送られてきて、最初は何のことかわからず驚きましたが、Googleで調べて、あぁそっか遅れる気満々なのかと気づきました。言い訳の一つもないところが、大雑把なアメリカっぽいなという気がしますが、まあ遅かれ早かれ、税金の額は変わらないでしょうから、諦め半分で申告書ができるのを待っているところです。

以上、確定申告出来上がる前に驚いたこと4つでした。アメリカ移住1年目のみなさん、くれぐれも財産申告お忘れなきよう。。

そのほかにも、日米の税控除(ローン控除とか医療費控除とか扶養の控除とか)もだいぶ違うなーという印象なので、申告書が届いたら詳しくみていきたいと思います。

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